分析家の独り言 file17 依存症!~母の愛を求めて~
こんにちは、精神分析家の幸司満月です。
仙台市宮城野区でセラピールーム燦燦を主宰しております。
栗原市と山形県米沢市に相談所があり、出張いたします。
精神分析に関わって16年のキャリアがあります。
連日、マイケル・ジャクソンさんに関係する報道がされてい
ます。その中で下記のニュースが目に入りました。
アメリカ人は「薬」依存症!?2009年07月03日10時00分 / 提供:ゲンダイネット
マイケル・ジャクソンの死因は、これからさらに検査が進められるようだが、真っ先に言われたのは、「処方薬の乱用」だった。マイケルが毎日飲んでいた処方薬のリストたるや、強烈な鎮痛剤から精神安定剤、抗うつ剤と、ざっと9種類に上る。いずれも依存度が高い薬で、それを毎日全部飲んでいたというから、死因と直接関係があるかないかは別にしても、彼が強度の依存症になっていたことは疑う余地はない。
過去には、ニコール・リッチーやケリー・オズボーンなどのセレブが鎮痛剤の依存症と報じられたことがあるが、セレブほど極端ではないものの、アメリカ人は抗うつ剤や精神安定剤を抵抗なく服用しすぎるきらいがあるという。
「精神医学が発達して、一般人の意識も高いアメリカでは、みんな気軽に精神科の診断を仰ぎ、必要に応じて抗うつ薬や精神安定剤などを服用している。その結果、日本のように自殺に走る悲劇が予防できるいい面もあります。しかし一方で、離婚した、恋人と別れた、試験に落ちた、仕事に行き詰まったといったぐらいの理由で精神科に行き、いとも簡単に抗うつ剤や精神安定剤を飲むケースも多い」(在米ジャーナリスト・佐々木香奈氏)
日米の違いを精神科医の和田秀樹氏はこう話す。
「市販薬にしろ、処方薬にしろ、アメリカの方が強い薬が手に入る。歯痛程度でもモルヒネが鎮痛薬として渡されます。また、アメリカ人は、痛さを我慢する国民じゃないことも、薬を多用する原因ではないか」
アメリカでは、700万人が処方薬を乱用しているとも。連邦麻薬取締局(DEA)によれば、最近は、違法の処方薬ディーラーによる闇販売が各地で問題になっているほか、親が余った処方薬を与えたことをきっかけに依存症になる若者が増え、近所の家に盗みに入るなど、社会問題化しているという。
(日刊ゲンダイ2009年6月30日掲載) livedoorニュースから抜粋
依存症?!
≪ウィキペディアより≫
依存症(いそんしょう、いぞんしょう)とは、WHOの専門部会が提唱した概念で、精神に作用する化学物質の摂取や、ある種の快感や高揚感を伴う特定の行為を繰り返し行った結果、それらの刺激を求める抑えがたい欲求が生じ、その刺激を追い求める行動が優位となり、その刺激がないと不快な精神的・身体的症状を生じる精神的・身体的・行動的状態のことである。
この状態のことを「依存が形成された」と言う。依存は、物質への依存(ニコチン依存症、摂食障害、薬物依存症、アルコール依存症など)、過程への依存(ギャンブル依存症、インターネット依存症)、人間関係・関係への依存(共依存、恋愛依存症など)がある。一般的には嗜癖・「中毒」と呼ばれることも多い(“アルコール中毒”、“薬物中毒”など)が、現在医学用語として使われる「急性中毒」「慢性中毒」は、依存症とは異なる。
依存症に至るには、依存したい心があるから。
人それぞれ、どんな事が自分にとって欠けてしまったのか、精神が発達する上でどの
段階で止まってしまったのかを知ることが必要です。
多くは失われた愛の対象、すなわち母の代理物や代理行為とみなされるもの多いので
す。そう、母の愛を求め続けるのです。
人の心の形成に欠くことができないものは、母子間の『信頼・愛着』ですが、これが
ないと、分離不安からの心の防衛として、「しがみつき」という行動をとるのです。
それが、『依存症』なのです。
マイケルジャクソンさんの母は、家計と助けるためパートで働いていたということで
す。父は厳しく時々手を上げていたといいます。
マイケルさん本人は、5才位からナイトクラブで出演していたようです。
推察しますと、兄弟も多く、母を独占することも少なかったでしょう。子どもらしく
甘えることができなかったのではないでしょうか?小さい時から、ナイトクラブのよ
うな大人の世界を見ていたわけです。
母への甘えと依存が出来ず、成人して、さまざまなストレスから処方薬への依存をせ
ざるおえなかったのかもしれません。その他にも、身体的病いも患っていたとききま
す。心にどれほどの言えない苦しみを抱えていたのでしょうか?!
故人のご冥福を心からお祈りいたします。
インテグレーター 幸司 満月
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