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分析家の独り言 file66 食と心!~食=母~

こんにちは、精神分析家の幸司満月です。
仙台市宮城野区でセラピールーム燦燦を主宰しております。
栗原市と山形県米沢市に相談所があり、出張いたします。
精神分析に関わって16年のキャリアがあります。
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食べることは、身体の維持・生命の維持だけではなく、心も育

まれます。


クライアントの語りの中でよく食事の場面が語られます。


中には、家の食事よりも外で食べたほうがよかったと語られる方もいらっしゃいま

す。「何故?おかあさんの作る食事ではなかったのだろう」と疑問に思います。

そこには、必ずクライアントの語られない食事場面での心の葛藤が隠されています。

または、食を通して、食卓を通して、辛かったさみしかった心が隠されています。


食は母です。

人の食は母乳(ミルク)に始まり、離乳して、普通の食事を摂るようになっていきま

す。赤ちゃんは泣くことによって「おなかが空いた」とメッセージをだします。

そして、お母さんの胸にだかれ、ゆったりと母乳(ミルク)を飲むことで空腹が満た

され、満足感を得ます。その繰り返しによって食欲と心が育まれていきます。さら

に、離乳食を食べることを通して、様々な食べ物に出合います。食べ物を見たり、に

おいを嗅いだり、触ったり、食べたりという体験を通し、食行動への意欲を育んでい

きます。


また、赤ちゃんは、適時適量の出の良いおっぱいを吸って心地よいのです。良い自己

を獲得します。満足できない、不快な授乳では、悪い自己を内在化してしまいます。

この、満足のいく授乳と母の愛あるまなざしとコミュニケーションこそが信頼基盤を

作り、後の人間関係を結ぶ事に大きく関わってくるのです。


現在、小・中学校で朝食欠食児童生徒が多く、欠食でお腹がへって学業に専念できな

いといったことで保健室登校するということもあるようです。

数年前、ある町の小・中学校で、朝食欠食児に乳製品を提供し、児童生徒の食の補完

をしていたというニュースがありました。


家庭での食事が摂れないということは、摂れないだけでなく、子供の心にも大きく影

響するものだと思います。今は、食育が叫ばれ、さまざまな所で食の見直しや地域社

会あげて食の取り組みをしています。


でも、根本は家庭なのだと思います。

食は母です。食を通して心と体が作られていきます。

心をかけて、手をかけて、子供のみならず大人であっても、人としての心作りにつな

がる食事作りを心掛けていきたいですね。

また、『一緒に食べる』ということもとても大切です。

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 022-343-7327 080-6049-4715
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2010年04月17日 19:28に投稿されたエントリーのページです。

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