分析家の独り言 file90 児童虐待の早期発見に!
こんにちわ!
精神分析家の幸司満月です。
仙台市宮城野区で
栗原市と山形県米沢市に相談所があり、出張いたします。
精神分析に関わって17年のキャリアがあります。

訪問頂きありがとうございます。
子どもの虐待の早期発見についてさまざまな角度から支援が
なされているのですね。
神奈川県の歯科医師の方がTVで児童虐待の早期発見に努め、支援をしていることを
話しておられました。
虐待を受けている児童は虫歯が多かったり、口腔のトラブルがあったり、口の周りに
変化があったりするので診ることで虐待を察知することができるのだそうです。
また、診察時は親と離れるので子どもの言葉や態度、また親の子に対する言動などか
らも虐待の有無を察知したりできるので、早期発見し支援をしたいのだということで
した。
「子育て支援チェックリスト」というマニュアルが作成され、県内の医師や歯科医師
に配布されているそうです。
宮城県歯科医師会でも、「歯口から気づく子どもへの虐待」という冊子が作成され、
診療現場での保護者との関わりや児童の口腔、顔面、頭部等を診ることにより、虐待
の兆候を観察し、虐待の早期発見に関わる取り組みをしているということでした。
親に愛されずまたは溺愛され主体性をうばわれ、虐待に至ってしまいます。
親に愛されずに育った場合、どのように愛せばいいのか、世話をすればいいのか、わ
からないのです。
しつけの為と言いながら、自らのストレスの発散だったり、どうしていいのかわから
ず子供を虐待してしまう・・・。
虐待は、「身体的虐待」と「精神的虐待」に分けられますが、2~3歳頃に発生しや
すいのです。それは、子供の第一反抗期に当たり、子供の自律性と親の「しつけ」と
の葛藤が虐待になっていきます。
母による虐待のパターンは二つあります。1つは、母としての不全感や不適切感から
一貫性のないしつけをし、やがて子供の手に負えない行動に怒りを爆発させて身体的
虐待に進むのです。
2つ目は、自己のスパルタ式の厳格なしつけ方を良しとするだけでなく、絶対正しい
と確信していくのです。
虐待を受けてしまった子供は軽かろうが重かろうが、心に傷を負ってしまいます。
親と一時的に分離し虐待を受けない時間を作ったとしても、虐待を受けた子どもの心
には、無意識にはしっかりと傷が残っています。それを解決しない限り、世代から世
代へと受け継がれ、虐待の世代間連鎖は断ち切れなくなります。
虐待する親側も、何かしらの心の痛みや病みがあります。それは無意識の中にありま
す。それに気づければ、子を虐待せずにすみます。
大切な命、一人一人の大切な心です。
インテグレーター(精神分析家) 幸司 満月(さちつかさ みつき)